2008年– date –
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『キャラクターメーカー』を読む
大塚英志 大塚英志の本はいろいろ読んできた。 この本はマンガやライトノベルの「キャラクター」をどうやって作ればいいか、ということを理論と実践(ワークショップ)を繰り返して教えてくれる本だ。 いっぽうで、『物語の体操――みるみる小説が書ける6つ... -
『あまりにも騒がしい孤独』を読む
ボフミル・フラバル Amazonで本をあれこれ探していたら、たまたま行き当たって手に入れた本。 チェコの作家というとカフカくらいしか知らなかったが、タイトルが気に入ったので読んでみた。 本についての小説であり、また、チェコの置かれていた状... -
『フロイト思想を読む』で生きる原理についておもう
『フロイト思想を読む』竹田青嗣・山竹伸二(NHKブックス) フロイトは興味があり、『夢判断』や『精神分析入門』、それに解説書もいろいろ読んだがいまいち腑に落ちなかった。 そのフロイトをを竹田青嗣が解説してくれそう、というので読んでみた... -
詩を読むこと
ここのところ、詩を読んでいる。 『戦後名詩選Ⅰ、Ⅱ』というのを中心にして、うちにあるいくつかのほこりをかぶった詩集を読んでいる。 詩をこの年齢になるまで読めないでいた。 読み方がわからなかったのだ。 詩集があるとして、それを頭から順番にきっち... -
『蝶のゆくえ』を読んでほかのものが読めなくなる
橋本治 高橋源一郎がすごいと言っていた橋本治の短篇集が文庫になったのでさっそく読んだ。 すごい。 特に最初に置かれている『ふらんだーすの犬』。 児童虐待の話を、子供の側から書いている。 救いも何もない話。 徹底的なリアリズム。 たぶん、こういう... -
『詩人・評論家・作家のための言語論』を読む
吉本隆明 荒川洋治の『文芸時評という感想』でこの本について書かれていたので読むことにした。 以前、吉本隆明の『言語にとって美とはなにか』を読んでみたが挫折したのだが、それにつながるもので、「読者に無理のないように構成されているので、読みや... -
『日記をつける』を読み、日記欲が湧く
荒川洋治 マイブーム荒川洋治の本だったので、とりあえず読んでみた。 日記についてはあまり興味がない。 子供のころなんども「三日坊主」でやめたから、もう書かないと決めたのだ。 ブログは続いているけれど、日記とはまた違うような気もするし。 しかし... -
『詩とことば』で詩に興味を持つ
荒川洋治 ぼくは詩が読めない。 読もうとするのだが、なにか違和感があって、結局うまくいかない。 とくに現代詩、という世界にはなにか必要とすべきものがありそうな気がするのだが、どうしても入り込めない。 すばらしい散文(『文芸時評という感... -
『文芸時評という感想』の感想
荒川洋治 高橋源一郎が『ニッポンの小説』でこの本から長々と引用しており、いつか読みたいと思っていた。 このあいだ読んだ加藤典洋の『言語表現法講義』でも荒川洋治に言及されていたので、ようやく手に取った。 よかった。 文芸時評というと、や... -
『肉体の悪魔』に驚愕する
ラディゲ 中条省平訳 この本も再読だが、前に読んだときは確か新潮文庫で読んだ気がする。 それも高校生の頃だ。 物語の筋書きだけを取り出せば、凡庸きわまりないものです。早熟な少年が、人妻に恋をし、その夫が戦争に行っているのをいいこと...