ローレンス・カスダン監督
私は旅行しなくても旅行のためのパッキングがとても好きなので、冒頭の旅行の荷物についての解説部分から一気に引き込まれてしまいました。
優柔不断な男が主人公、というだけですっかり自己嫌悪状態で見たけれど、あそこまで優柔不断なら、それはそれでひとつの主義となるんじゃないだろうか、と変に励まされさえしました。
衝撃的な事件はほとんど起きない(少なくとも物語の時間の中では)のですが、何だか引き込まれてしまうのはどの登場人物にも私たちが投影できるから、なのかもしれません。
表面上は優柔不断なウィリアム・ハートの自分探しが主題みたいですが、それは単なるモチーフであって、テーマではないような気もします。
むしろ娯楽。
取るに足らないエピソードなのに、この先どうなる?と興味をつなぎ止められていく展開は、ハリウッド的な映画とは違うし、ヨーロッパの芸術的な映画ともちょっと違う雰囲気です。
ジーナ・デイビスがひじょうにかわいい。
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