2009年– date –
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『おぱらばん』
堀江敏幸 堀江敏幸の本はなんとなく手に取らないまま来てしまった。 気になってはいるのだが、後回しにしよう、と言って。 読んだらきっとおもしろいんだろうな、とは思いながらも、まだ読んじゃだめ、と思いながら本だけは手に入れてきた。 新潮文... -
『マダムと女房』
五所平之助監督 郊外の家に引っ越してきたが、雑音のせいでなかなか執筆に集中することができない劇作家。かまってほしいがためにわざと騒音を出す女房。ある日、大音量で音楽が鳴り響く隣の家に抗議に行く。その家に住んでいる洋風のマダムにすっ... -
『柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方』
柴田元幸 高橋源一郎 柴田さんと高橋さんの対談集と聞いたらそれは読まずにいられまい。 柴田さんが大学までそんなに小説を読んでいなかった、という話に驚き、高橋さんが大江健三郎のことを「大きい狂気を抱えている人」と評したことに、ああそう... -
『グッバイ、レーニン!』
ヴォルフガング・ベッカー監督 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より) 激動した時代の東ドイツが舞台の、優しくて哀しいコメディ。熱心な社会主義者で愛国心の強い母親が、心臓発作で昏睡状態に陥ってしまう。奇しくもその直後にベルリンの壁は崩... -
『眺めのいい部屋』
ジェームス・アイボリー監督 E・M・フォスターの同名小説を映画化した名匠ジェームズ・アイボリー監督の出世作。20世紀初頭、まだ封建的思想の色濃いイギリスの名家の令嬢ルーシー(ヘレナ・ボナム・カーター)は、フィレンツェ旅行に赴いた際、... -
『できそこないの男たち』
福岡伸一 けっこうショッキングな本でした。 この本は生物の基本仕様は女性であって、男性は必要上その基本仕様をカスタマイズされたものである、ということを説明する。 これまで見てきたとおり、生物の基本仕様(デフォルト)としての女性を無... -
『偶然の旅行者』
ローレンス・カスダン監督 私は旅行しなくても旅行のためのパッキングがとても好きなので、冒頭の旅行の荷物についての解説部分から一気に引き込まれてしまいました。 優柔不断な男が主人公、というだけですっかり自己嫌悪状態で見たけれど、あそこ... -
『幕末史』
半藤一利 歴史について語る本についてはどんなものだってバイアスがかかっているのに違いありません。 語るという行為はたぶんどうしようもなく好き嫌いを現してしまうのです。 したがって、その語りを受け取る側もひょっとしたら違うぞ、眉唾かも... -
『現実入門』
穂村弘 この本については前からおもしろそうだなと思っていました。 なんといっても、わたしじしんが現実から逃避したままこの年までやってきてしまった、というふうにいつも思い続けていたからです。 そう、私は経験値が低い。「家を買う」というような... -
『短歌の友人』
穂村弘 高橋源一郎『大人にはわからない日本文学史』で面白そうに紹介されていたので手に取りました。 [blogcard url="https://madao-betsuo.com/2009-03-07-011119/"] これは面白い。 恥ずかしながら私は短歌にはあまり触れたことがありません。 ...