2018年– date –
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『中国では書けない中国の話』
余華 河出書房新社 中国のことを考えようとすると、他の国のことを考えるよりずっと難しい。 長い歴史があるし、近代からの遺恨は解決されていない。 あまりにめんどくさいので考えないようにしたり、ニュースを見ないようにしたりしてしまいます。 これ... -
『THIS IS JAPAN 英国保育士が見た日本』
ブレイディみかこ 太田出版 ブレイディさんは『子どもたちの階級闘争』で英国の「底辺保育所」の定点観測をすることから「ブロークン・ブリテン」を描きました。 [blogcard url="https://madao-betsuo.com/kodomotatinokaikyutousou/"] それより前に出さ... -
『道なき未知』
森博嗣 KKベストセラーズ 森さんが雑誌、Webに連載していたエッセイをまとめた本です。 「ここに書いてあることだって、あまり信じない方が良い。役に立ちそうなところだけ、軽くすくい取って自分のために活用しよう」と書かれているので、そうすることに... -
『子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から』
ブレイディみかこ みすず書房 著者は英国の無料託児所、別名「底辺託児所」で働く、保育士・ライター・コラムニストです。年齢以外、あまりに自分と境遇が離れているので読めるかなあ?という疑問がありました。しかし、自分の無知を思い知らされる本で、... -
『国体論 菊と星条旗』
白井聡 集英社新書 数年前、白井聡さんの『永続敗戦論』を興奮しながら読みました。日本人が知っておくべきことを知らなすぎていたことに気づかされました。 今回のこの『国体論』では、その名のとおり「国体」(もちろん「国民体育大会」の話ではない)... -
『本物の読書家』
乗代雄介 講談社 引用がある文章は好きです。よいタイミングで引用が入ってくる文は、編集のすばらしい映画を見ているようです。著者とは別の声が、奥行きを出しているのかもしれません。評論では引用はあたりまえですが、小説でも例えば大江健三郎さんの... -
『芸能人寛容論 テレビの中のわだかまり』
武田砂鉄 青弓社 最近の若い人の間ではテレビ離れが進んでいるそうです。若くない私もテレビはあまり見なくなりました。そうすると、いったい誰がテレビを見張っているのか?ナンシー関さんがテレビの批評をしていた時代がありました。今は武田砂鉄さんが... -
『手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法』
ミニマリストしぶ サンクチュアリ出版 私は極度の心配性です。心配してはいるけれど、実際のリスクには向き合わないようにしている。その結果、たとえば一泊旅行なのにスーツケースいっぱいに服や本やパソコンを持っていき、使わずに帰ってくるのです。ま... -
「すすめ!!パイレーツ」を好きだった
AmazonのKindle Unlimitedを契約しています。 このあいだ、江口寿史さんの「すすめ!!パイレーツ」がラインアップされたことを発見しました。 懐かしいなあ、と思いながらダウンロードしました。 登場人物が誰だったか思い出せない。 きんどー日曜だっけ... -
『〆切仕事術』
上阪徹 左右社 「〆切」という言葉に、あまりいいイメージはありません。 資料の作成、照会に対する回答…… 私は夏休みの宿題を8月31日から始めて、結局提出しない、という暴挙に出るタイプでした。 おかげで勤め始めの頃は、いつも〆切の土壇場で苦しんで...