監督 ジャン=リュック・ゴダール
まったく勝手である。
ひたすら動き続ける主人公のミシェル(ジャン=ポール・ベルモンド)。
どう考えても怪しい男なのに惹かれてついて行くパトリシア(ジーン・セバーグ)。
『軽蔑』と同じように、狭い部屋での二人の会話を飽きさせずに見せる。
スタイリッシュ。
そしてあまりにいいかげんな生き方。
車を次から次へと盗み、殺人を犯し、それでも走り続ける。
そのいいかげんさが突き抜けると様相が変わってくる。
最後にパトリシアがミシェルの居所を警察に密告してしまう場面。
パトリシアも密告したことをわざわざミシェルに告げるくらいなら密告しなければいいと思うが、教えてしまう。
聞かされたミシェルは逃げるチャンスはいくらでもあったが、踏みとどまる。
ふたりとも、あまりに倫理的である。
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