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『はじめての金融工学』拾い読み

『はじめての金融工学』真壁昭夫

デリバティブ、というものを仕事の関係で知っておく必要があって、とりあえず読んでみた。

やはり数学の知識がないとちょっと読みこなせない。

取り組めばできるのかもしれないが、Σなどの数式や記号などが出てきただけでだめになってしまう。

数式が出てきただけで拒否反応を起こす、というのもかなり類型的な反応だが。

よって読める部分だけを読み飛ばしたのだが(だめだなあ。昔の読み方になってきた)、面白いところはけっこうありました。

デリバティブについては「天候デリバティブ」が例に出されている。

知らなかったのだが、東京電力と東京ガスは2001年6月に東京千代田区大手町の8月と9月の平均気温を対象とした天候デリバティブ契約を結んだのだそうだ。

その契約内容は、「平均気温が25.5℃を下回る(冷夏)と、東京ガスは東京電力にお金を払い、逆に平均気温が26.5℃を上回る(猛暑)と、東京電力が東京ガスにお金を払う」というものです。(p22)

東京電力は猛暑のときのほうが儲かり、冷夏のときは損をする。

東京ガスは全くその逆。で、猛暑になるか、冷夏になるかというのは夏になってみないと分からない。

夏は26℃にしかならない、ということであればそれに応じた設備投資なりをするわけだけど、そんなはずはないから。

そこで予想できない天候のリスクをお互いに補填し合おう、というものなのだ。

このリスクの補填については、例えば銀行が企業にお金を貸す際にも「クレジット・デリバティブ」という商品で対応することになっている。

統計の基礎概念(p91)も参考になる。

標準偏差、という概念が実はいままでよく分からなかったのだが、なんとなーく分かるようになってきた。

これも数学(算数)だが、なんとかぎりぎり。

統計とか確率に関してはずっと気になっていた部分なのでもう少し勉強してみたい。

よく聞くポートフォリオなんてことばについてもきちんと解説しされている。あまりお金を持たない自分だが。

資産を分散投資した方がリスクを回避できるというもので、少し頭に入れておくと、資産運用には役に立つであろう(しつこいようだが、私には今のところあまり関係がない)。

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