スティーヴン・スピルバーグ監督
タイ・シェルダン
オリビア・クック
(この記事には多少ネタバレがあります)
あらすじ
2045年アメリカのオハイオ州コロンバス。
貧富の差は拡大し、貧しい人々は集合住宅で暮らしている。
主人公はウェイド・ワッツ17歳。男。
親に死なれ、おばさんとそのヒモとともに集合住宅で暮らしている。
VRが発達した世界。
「オアシス」というVRの世界を作り上げたジェームズ・ハリデー。
ハリデーは死ぬ前に、「オアシス」の中に三つの謎と鍵を隠した。
三つの鍵を手に入れれば「オアシス」の所有権と5000億ドル相当の遺産がもらえる。
個人だけではなく、「オアシス」の所有を狙う大企業IOI社も謎解きに乗り出している。
下層階級から脱け出したいワッツも「オアシス」で知り合った仲間たちとともに参加する。
しかし、第一関門の「レース」に誰もどうしても勝てない。
ワッツはハリデーの過去を調べていくうちにあるヒントを見つけて……
ゲームは「ダビスタ」と初期の「ドラクエ」と、あとは「ウイイレ」くらいしかやっていません。
そんな私でも、ゲームのように没入してしまいました。
ですからゲームをやりこんでいる人はもっと楽しめるはずです。
VRと現実を行き来する中で、現実世界の問題に主人公が目覚めていくというのはスピルバーグっぽいです。
ヴァン・ヘイレン「ジャンプ」からスタート。
私と同時代の音楽なので、一気に引き込まれてしまいました。
『シャイニング』や『ターミネーター』、それに(メカ)ゴジラ。
「俺は『ガンダム』で行く!」という台詞とともに、「ガンダム」のカタカナがゴーグルに逆さに映る。
ガンダムをきちんと見てない私もうるっときました。
キャラクターがたくさん出てきます。
キティちゃんも出てきたようですが見逃しました!
ポップカルチャーに詳しければ、もっともっと楽しめそうです。
映画の中にイースターエッグが転がりまくってます。
それにしてもスピルバーグ監督はもう71歳だというのに、どうしてこんなに「若い」映画が撮れるのでしょうか。
どうしてゲームをやる人の気持ちがこんなにわかるんだろう。
ひたすら観客を楽しませることと、「現実はVRに負けずすてきだぞ」という軽いお説教のためだけに作られた映画(ほめています)。
新しいことに挑戦する、ということをこれほど体現している人はいないなあ、と作品自体とともに作り手に感銘を受けました。
ところで、今回まちがえて「吹替版」を見ました。
英語もできないくせに「吹替は邪道」という固定観念をなぜだか持っています。
だけど、今回は吹き替えでよかったかも。
字幕見ながらだと、ゲームに「酔う」かもしれません。
一回目は吹き替え、二回目で字幕版を見ながら隅々のキャラクターを探すのがよさそうです。