『小さな習慣』『習慣の力』『七つの習慣』など、習慣が大切だという自己啓発本が多く出ています。
佐々木さんは、そういった本や、脳科学の本などを読み込んだうえで、早起き、ランニングなどの習慣を確立し、いっぽうで飲酒などをやめられたノウハウをこの本で教えてくれます。
これまでの習慣系自己啓発本のエッセンスが詰め込まれており、とてもお得な本です。
佐々木さんは脳科学の知見を元にして、自分の行動のほとんどは自分の意識、意志によるものではない、ということを明らかにしていきます。
では、行動はいかに引き起こされるのか。
「トリガー」「ルーチン」「報酬」から成り立つ「習慣」から、行動は引き起こされるのだといいます。
自分にとって望ましいけど続かない行動も、断ち切りたいのにやめられない行動も習慣に過ぎない。
意志の強い弱いは問題ではないので、むしろ意識に浮かばないくらいに習慣づけることで困った習慣を断ち切り、よい習慣を得られる、といいます。
佐々木さんはミニマリストです。
『ぼくたちにもうモノは、必要ない』という著書があります(未読)。
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ミニマリズムや片づけは、よい習慣を獲得するのにいいのではないか、と佐々木さんはいいます。
ぼくはミニマリズムは他の習慣を身につける上で、かなり万能に効くと思っている。
習慣を身につける際に、何から始めようか迷う人がいれば、ぼくは最初の一歩として、モノを減らすことを勧めたい。適切にモノを減らせばそもそも散らかることが減る。複雑な片づけ術を身につけなくとも、使ったらしまうことが習慣づいてくる。
また、習慣づけには、記録(日記)をつけることが重要だともいいます。
失敗を記録しておくことで、何が原因だったのかがわかるからです。
おもしろいと思ったのは「チェインメイク」。
ぼくは朝起きると、昨日寝る前に敷いたヨガマットが目に入る。それがトリガーとなりヨガを始める。それが終わったらそのままマットの上に座り瞑想を始める。そしてヨガマットをベッドの下に片付ける時に床を見ることになるので、その床のイメージを持ったまま、掃除機をかける、掃除をしたら、何かをきれいにするというイメージを持つのでそのままシャワーを浴びる。
ルーチンの終わりにする行為が、次の習慣を始めるトリガーになっている。そして習慣を鎖のようにどんどんつないでいく。ぼくはこれを「チェインメイク」と呼んでいる。
生活の機械化をここのところ目指しているのですが、なかなかうまく行きませんでした。
しかし、このようにトリガー→ルーチン→トリガー→ルーチンとつないでいけば、うまく行きそうな気もします。
私がまずやるべきことは、部屋の片づけです。
このあいだ、構想2年でやっと取りかかり一時間ほど片付けたのですが、思いのほか整理できました。
すっきりとした気分を手に入れたのは『報酬』です。
これからも気合を入れて、いやいや、意志は必要ないのでした。
片づけを「チェインメイク」にはめ込んで、始めていきたいと思います。
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