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『本居宣長 文学と思想の巨人』
田中康二 中公新書 本居宣長の入門書として『本居宣長とは誰か』を読んだのですが、もう一冊読みました。 [blogcard url="https://madao-betsuo.com/2018-02-09-215828/"] 結果的にはバランスのいい選択でした。 『本居宣長とは誰か』がどちらかというと... -
『本居宣長とは誰か』
『本居宣長とは誰か』子安宣邦 平凡社新書 江戸時代の日本の思想家について名前しか知らないから、少し勉強してみようと思いました。 橋本治さんが『小林秀雄の恵み』で小林秀雄の『本居宣長』を通しながら、例によってああでもないこうでもないと... -
『筒井康隆入門』
佐々木敦 星海社新書 筒井康隆の小説は前世紀まではある程度追ってきたつもりでしたが、今世紀に入ってからはなかなか読まないできてしまっていました。 通常の入門書は、伝記的部分が多かったりするものですが、この本ではそういう部分は完全に端折り、... -
『正しい本の読み方』
橋爪大三郎 講談社現代新書 ハウツー本が自分で思っているよりも好きなのです。 特に本についてのハウツー本は大好物。 あの橋爪大三郎さんが書いたこんなストレートなタイトルなので思わず買ってしまいました。 口述筆記のような文体で、さらさら... -
『読んでいない本について堂々と語る方法』で読むことを考えてみる
『読んでいない本について堂々と語る方法』 ピエール・バイヤール 筑摩書房 本を読むということはどういうことなのか 本を読んだ、というのはどういう状態なのか。 本を読みながらそんなことばかり考えている。 本がソフトウェアだとして、読書とはそれを... -
『可能なる革命』の可能性の中心
『可能なる革命』 大澤真幸 今さら革命なんて、と思う。 しかし、資本に身体もお金もデータも明け渡してしまっている現状でどこかで革命を夢見る気にもなる。 資本主義を乗り越える「革命」は可能か?というのが本書のテーマなのだが、実を言えば可能なの... -
『服従』に服従する
『服従』 ミシェル・ウエルベック 河出書房新社 【あらすじ(ネタバレ)】 ユイスマンスの研究者である「ぼく」はパリの大学で教授を務めている。 女子学生と寝ては別れている。 前回の2017年の大統領選挙で「いよいよ右傾化を強めていく国で左翼の大統領... -
「ウェブに夢見るバカ」を読むバカ
『ウェブに夢見るバカ』 ニコラス・G・カー タイトルに惹かれて手に取った本。 原題は『Utopia is Creepy』(「薄気味悪いユートピア」)だそうである。 内容は自らのブログの記事がほとんど。 アメリカ版小田嶋隆さんと言う感じか。 基本的にブロ... -
『騎士団長殺し』
村上春樹 あらすじ 「私」は肖像画の画家。妻と別れ、肖像画を描くことをやめ、友人の父で高名な日本画家である雨田具彦が小田原でアトリエとして使っていた一軒家に住むことになった。谷を隔てた豪邸に住む「免色」さんから法外な価格で肖像画を描いてほ... -
『パウロ 十字架の使徒』
青野太潮 岩波新書 パウロといえば確かキリスト教の基礎を作った人ということは知っていた。 世界で初めて目から鱗が落ちた人として有名。 しかしそれしか知らない。 どんな人なのかわからなかったので読んでみた。 第一章はパウロの生涯、第二章...