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『うわさのベーコン』
猫田道子 高橋源一郎が『ニッポンの小説』などですごいすごいと言っている『うわさのベーコン』を古書店でようやく手に入れて読むことができました。 『うわさのベーコン』は短編小説集で、表題作のほか全4篇が収められています。 読み終わったら少... -
『下流志向 学ばない子供たち 働かない若者たち』
内田樹 単行本がベストセラーだった。 文庫化されるまで待ち、文庫化されたらすぐ読んだ。 この本を読んで、いろいろ書こうと思ったけれども、うまく書けないのでやめた。 たぶん内田さんの仮説の適切さ、論理展開の鋭さに驚嘆しかしていないから。... -
『影の現象学』
河合隼雄 15年くらい前に買った本だが、ここのところのユング関係の本を読む勢いで再読をすることにした。 ほとんど覚えていない。 若い頃はここに書いてあるおおよそすべてのことをオカルトじみて感じて敬遠していたのだと思う。 今読むと切実な問題に思... -
『諸子百家』
湯浅邦弘 恥ずかしいことに諸子百家について基本的なことすらよく分かっていない。 『論語』は石川忠志の影響で読もうと準備だけしていたけれど、そのほかの人たちのことが分からない。 どの思想がどのような関係にある、といった関係性もよく分からなかっ... -
『神話の力』
ジョーゼフ・キャンベル+ビル・モイヤーズ 飛田茂雄訳 大塚英志の本でキャンベルに言及されていたので、十年以上も前に買ったこの本を引っ張り出してきた。 [blogcard url="https://madao-betsuo.com/2009-07-14-010400/"] 神話について勉強しよ... -
『物語論で読む村上春樹と宮崎駿』
大塚英志 最近書店に行かずAmazonでばかり本を買っていたが、新しい本についてチェックしきれないので久しぶりに書店に出向いたら大塚英志のこの本が出ていたので買った。 ジャパニメーションも村上春樹もよしもとばななも、それらが容易に世界化するの... -
『ユング』『ユング心理学入門』『創造する無意識』
『ユング』アンソニー・ストー 河合隼雄訳(岩波現代文庫) 『ユング心理学入門』河合隼雄(岩波文庫) 『創造する無意識─ユングの文芸論』ユング(平凡社ライブラリー) しばらく本を読む気がせず、ぼんやり過ごしていた。 書棚に、昔古本屋で買... -
『吉本隆明1968』
鹿島茂 吉本隆明というと、私にとっては『共同幻想論』や『言語にとって美とは何か』を読もうとして歯が立たなかった相手であり、吉本ばななの父であり、反核運動に非を唱えた若干変わった人であり、糸井重里が今一番押している人物の一人であるという、漠... -
『あなたの苦手な彼女について』
橋本治 たぶん以前にも書いたのだろうが、橋本治の新書を読むということは、橋本治の思考の道筋をたどりながら読むことなので、わかりやすい結論にすぐ到着することはない。 回り道、脱線は当たり前だけれども、思考とはそもそも一直線では行かない... -
『1Q84』
村上春樹 村上春樹の新作は『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』や『海辺のカフカ』のように、二つの話が交互に平行して進行していくスタイルの長編小説でした。 スピード、サスペンス、そして闇。 暴力や邪悪なものとどのように拮抗し...