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『族長の秋』
ガルシア=マルケス 皷直訳 この本はたしか高校生のときに図書館で借りて読んだ記憶があるのだが、きちんと読んだ、という記憶がない。 ただ、すごいぞすごいぞ、と思いながら読んだことを覚えている。 今回読み返してみたら感想は、すごいぞすご... -
『いつかソウル・トレインに乗る日まで』
高橋源一郎 高橋源一郎の新刊。 全然出たことを知らなかったので、あわてて入手。 装丁はかっこいい。 帯には「著者初の、そして最後の超純愛小説。」と書いてある。 『ノルウェイの森』の帯は「100パーセントの恋愛小説」だった。 源ちゃんがふつうの純愛... -
『エマ』
ジェーン・オースティン 工藤政司訳 主人公のエマのことがとにかく好きになれなかったのだが、倉橋由美子や丸谷才一やらがオースティンのことを誉めていたから、きっとどこかで私もエマのことが好きになるのだろう、と思いつつ読んだけれど、結局... -
『あたりまえのこと』
倉橋由美子 倉橋由美子が小説について書いているということを知ったのでこの本を手に入れた。 厳しいです。 金井美恵子よりもストレートにばっさばっさと切り捨てる。 解説で豊崎由美さんが引用しているけれど、『ノルウェイの森』もこんなかんじで... -
『フリアとシナリオライター』
マリオ・バルガス=リョサ 野谷文昭訳 とにかくおもしろくて、ひたすら読んだ。 ラテンアメリカ文学といえば、ガルシア=マルケスなどのこってり風味の難解さがまず連想され、バルガス=リョサも同じかな、と思っていた。 この小説は読みやすい。... -
『西瓜糖の日々』
R・ブローディガン(河出文庫) 不思議な感じだけれど、懐かしい世界を描写した小説。 詩みたい。 読むとっかかりがないとうまくはいっていけなかったので、柴田元幸の解説を読んだら、ある程度合点がいった。 もっというなら、これはほとんど死... -
『臈たしアナベル・リイ総毛だちつ身まかりつ』(『美しいアナベル・リイ』)
大江健三郎 (『美しいアナベル・リイ』に改題されています) 続いて大江健三郎の小説で、買ったまま積んであったこの本を読んだ。 『さようなら、私の本よ!』に較べると小振りな小説だが、もちろん語り口はいつもと同じ私小説に似せたもので、読... -
『さようなら、私の本よ!』
大江健三郎 大江健三郎は『ピンチランナー調書』を高校を中退してぶらぶらしているときに読んでから、新刊が出るたびに買って読み続けてきた小説家だ(ただし小説に限る)。 この本も三年前にすぐ買ったのに、まったく読めないまま今に至っていた。... -
『オン・ザ・ロード』を読む
ケルアック 青山南訳 昔、河出文庫でまったく読めなかった。 豊崎由美さんが新しく出た青山訳を絶賛していたので手に入れて読んでみた。 すっごくおもしろい。 車でアメリカを何度も何度も横断する話。それだけなのに。 ぶっ飛んだ、ほとんど気の狂った人... -
『グレート・ギャツビー』を読む
スコット・フィッツジェラルド 村上春樹訳 村上春樹が訳したこの本を買ってから随分たつが、ようやく読み終わった。 たしか新潮文庫で『華麗なるギャツビー』というタイトルで出ているときに読んだ。 もうずっとずっと昔のことだろう。 そのときは途中で...