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『神曲 天国篇』に太刀打ちできず
『神曲 天国篇』ダンテ・アリギエーリ(寿岳文章訳) 結局天国篇も続けて読んだのだが、やはりきつかった。 地獄篇、煉獄篇と違うのは、まず亡霊たちが光で現れてくるところ。 かたちをなしていないのだ。だから当然描写が難しい。 そして、何よりもキリ... -
『神曲 煉獄編』を突破した
『神曲 煉獄篇』ダンテ・アリギエーリ(寿岳文章訳) 結局煉獄編も続いて読んだ。 [blogcard url="https://madao-betsuo.com/2007-04-22-212307/"] 地球をくぐり抜けて反対側に出てきたダンテとウェルギリウスはこんどは煉獄山を登る。 ここでは浄罪をす... -
『神曲 地獄篇』を読んだ
『神曲 地獄篇』ダンテ・アリギエーリ(寿岳文章訳) 最初に海外旅行に行ったのはインドで、そこに『神曲』の岩波文庫版を持って行った。 『神曲』をインドで読む、というセンスはわれながらなかなかだと思うが、結局読めなかった。 ひとつには文章が全く... -
『利己的な遺伝子』を利己的に読む
『利己的な遺伝子』リチャード・ドーキンス 10年以上も前に友人から借りて読んだが、かなり急いで読み飛ばした。 面白かったという記憶はあったがほとんど覚えていない。 増補新装版が出ていたので手に入れてじっくり読むことにした。 で、じっくり立ち... -
『会社法入門』だって読んでみた
『会社法入門』神田秀樹 仕事の関係で読んでおかなくてはいけなかった本で、いままで読んでいたものとはずいぶん傾向が違う本だけど、とりあえず書き込んでおきます。 内容はかなりわかりやすく書かれていると思う。仕事の関係で(とさっきも言ったが)会... -
『脳と仮想』を読んでみた
『脳と仮想』茂木健一郎 池谷裕二の本のように、脳と身体と心についての新しい知見が書かれている本だと思ったのだが、むしろ哲学的なエッセイだった。 ここのところずっと読んでいる本は、考えてみると「心」とか「他人」「他者」についてのもので、この... -
『いま私たちが考えるべきこと』を読んで考える
『いま私たちが考えるべきこと』橋本治 橋本治は私にとっては信用すべき作家(評論家)のひとりであって、基本的に文庫、新書が出たら読むようにしている。 この本も新潮文庫から出ていてすぐ買って読んだ。 で、信用すべきと言っても決して橋本治は何かを... -
『ウィトゲンシュタイン 『論理哲学論考』を読む』を一応読んだことにしたい
『ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む』野矢茂樹 野矢茂樹は好きな哲学者だ。 文章が平易だし、いつも遊び心を持って書いている。 比喩もおもしろい。 『論理トレーニング101題』とか『はじめて考えるときのように』とか、何冊か読んだ。 だけど... -
『嵐が丘』に呑み込まれた
『嵐が丘』E・ブロンテ(鴻巣友季子訳) ようやく読み終わった『嵐が丘』だが、私が本を征服した、というよりは、本に呑み込まれた感じ。 こんなにすごい小説だったんだ、と改めて思いました。 詳しくは訳者の解説がおもしろいのだが、その解説「『嵐が丘... -
『嵐が丘』を読んでいる
『嵐が丘』E・ブロンテ 今読んでいるのは新潮文庫の鴻巣友季子訳『嵐が丘』。 『現代小説のレッスン』で水村美苗の『本格小説』について評論されていて、ついでにそのもとネタである『嵐が丘』についても触れられていた、というのが読むきっかけ。 『現代...