Novel– category –
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『うわさのベーコン』
猫田道子 高橋源一郎が『ニッポンの小説』などですごいすごいと言っている『うわさのベーコン』を古書店でようやく手に入れて読むことができました。 『うわさのベーコン』は短編小説集で、表題作のほか全4篇が収められています。 読み終わったら少... -
『1Q84』
村上春樹 村上春樹の新作は『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』や『海辺のカフカ』のように、二つの話が交互に平行して進行していくスタイルの長編小説でした。 スピード、サスペンス、そして闇。 暴力や邪悪なものとどのように拮抗し... -
『アクロイド殺し』
アガサ・クリスティー 羽田詩津子訳 アガサ・クリスティーについては恥ずかしながら読んだことがなくて、友だちがこの作品と『そして誰もいなくなった』を読んでおけばいい、と前に言っていたのを思い出して読んでみた。 最初は退屈な感じで読むの... -
『鴨川ホルモー』
万城目学 タイトルが謎めいている。 読んでみると、この小説は基本的に「ホルモー」についての解説なのである。 ホルモーとは大学生が式神を使って戦う競技なのだが、簡単にそんなふうにかいつまんでもどうしようもなく、ばかばかしい話になってし... -
『おぱらばん』
堀江敏幸 堀江敏幸の本はなんとなく手に取らないまま来てしまった。 気になってはいるのだが、後回しにしよう、と言って。 読んだらきっとおもしろいんだろうな、とは思いながらも、まだ読んじゃだめ、と思いながら本だけは手に入れてきた。 新潮文... -
『夫婦善哉』
織田作之助 織田作之助は今までまったく読む機会がなかった。 なんとなく坂口安吾と同じ系統でちょい下くらいのイメージを勝手に作っていたのだ。 無頼派、というひとくくり。 読まず嫌いはよくない。 面白いなあ。 素晴らしい短篇集。 おしなべて文章の... -
『悪魔の涎・追い求める男 他八篇』
コルタサル 木村榮一訳 コルタサルは『石蹴り遊び』を集英社文庫で持っているのだが、手つかずのまま十年以上が経過した。 むずかしそうなんだ。 最近のマイ「ラテンアメリカ文学」ブームに乗って、短篇集を読んでみることにした。 これはひじょうに好き... -
『ナイン・ストーリーズ』
J.D.サリンジャー 柴田元幸訳 学生の頃、野崎孝訳の『ナイン・ストーリーズ』を読んだことを覚えているが、小説の内容よりも、読んでいた情景ばかりが思い出される。 学校から帰る夕方の電車の中で座って読んでいた。ふっと本から眼を離して車内を見渡し... -
『この世の王国』
アレホ・カルペンティエル 作者のことはまるで知らなかったが、『文学全集を立ち上げる』(丸谷才一など)で評価が高かったこともあり読んでみた。 カルペンティエルはキューバの小説家。 この小説はハイチの歴史を舞台とした小説。 ハイチはかつてフランス... -
『族長の秋』
ガルシア=マルケス 皷直訳 この本はたしか高校生のときに図書館で借りて読んだ記憶があるのだが、きちんと読んだ、という記憶がない。 ただ、すごいぞすごいぞ、と思いながら読んだことを覚えている。 今回読み返してみたら感想は、すごいぞすご...