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『読んでいない本について堂々と語る方法』で読むことを考えてみる
『読んでいない本について堂々と語る方法』 ピエール・バイヤール 筑摩書房 本を読むということはどういうことなのか 本を読んだ、というのはどういう状態なのか。 本を読みながらそんなことばかり考えている。 本がソフトウェアだとして、読書とはそれを... -
『可能なる革命』の可能性の中心
『可能なる革命』 大澤真幸 今さら革命なんて、と思う。 しかし、資本に身体もお金もデータも明け渡してしまっている現状でどこかで革命を夢見る気にもなる。 資本主義を乗り越える「革命」は可能か?というのが本書のテーマなのだが、実を言えば可能なの... -
『服従』に服従する
『服従』 ミシェル・ウエルベック 河出書房新社 【あらすじ(ネタバレ)】 ユイスマンスの研究者である「ぼく」はパリの大学で教授を務めている。 女子学生と寝ては別れている。 前回の2017年の大統領選挙で「いよいよ右傾化を強めていく国で左翼の大統領... -
「ウェブに夢見るバカ」を読むバカ
『ウェブに夢見るバカ』 ニコラス・G・カー タイトルに惹かれて手に取った本。 原題は『Utopia is Creepy』(「薄気味悪いユートピア」)だそうである。 内容は自らのブログの記事がほとんど。 アメリカ版小田嶋隆さんと言う感じか。 基本的にブロ... -
『初恋』
監督 塙幸成 (あらすじ) みすず(宮﨑あおいさん)は父が死に母が兄といっしょに出て行ってしまったためおばの家で暮らす高校生。おば一家に冷たくされ孤独な高校生活を送っている。兄にもらったマッチを頼りにジャズ喫茶に行き、兄を含めた若者たちと... -
『騎士団長殺し』
村上春樹 あらすじ 「私」は肖像画の画家。妻と別れ、肖像画を描くことをやめ、友人の父で高名な日本画家である雨田具彦が小田原でアトリエとして使っていた一軒家に住むことになった。谷を隔てた豪邸に住む「免色」さんから法外な価格で肖像画を描いてほ... -
『ザ・コンサルタント』
(あらすじ) クリスチャン・ウルフ(ベン・アフレックさん)は高機能自閉症の子供で、光や音などに過敏に反応してしまう。 成長した現在は田舎で会計事務所を開いている。 だが、裏稼業でマフィアっぽい人のマネーロンダリングやらをやっているらしい。 ... -
『パウロ 十字架の使徒』
青野太潮 岩波新書 パウロといえば確かキリスト教の基礎を作った人ということは知っていた。 世界で初めて目から鱗が落ちた人として有名。 しかしそれしか知らない。 どんな人なのかわからなかったので読んでみた。 第一章はパウロの生涯、第二章... -
僕らが毎日やっている最強の読み方──新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意
池上彰 佐藤優 東洋経済新報社 毎月(毎週?)のように本を出しているお二人がどのように新聞、雑誌、ネット、書籍の各種のメディアをどのように読みこなしているかを具体的に解説してくれるという夢のような本。 お二人の本をすべて読んでいるわ... -
『沈黙 –サイレンス–』
マーティン・スコセッシ 監督 (あらすじ) イエズス会の宣教師フェレイラが日本で棄教したと言う情報が彼の弟子であるロドリゴとガルペに届く。 信仰心の篤いフェレイラが棄教したことを二人は信じられず、日本へ向かうこととする。 二人は、マカ...