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『ドストエフスキー 謎とちから』でドストエフスキーブームが来る
亀山郁夫 著者は『カラマーゾフの兄弟』の新訳を光文社文庫から出して昨年話題となった人。 しかし改めて書くが、この本でのわたしの試みは、ドストエフスキーを読み慣れた読者たちの感性を、少しでも生まれ変わらせたいという切なる願いに発して... -
『神々の沈黙』で元気になろう
『神々の沈黙 意識の誕生と文明の興亡』ジュリアン・ジェインズ 柴田裕之訳 この本は内田樹さんのブログで知った。 [blogcard url="http://blog.tatsuru.com/2008/01/16_1103.php"] [blogcard url="http://blog.tatsuru.com/2008/01/16_1943.php"... -
『ナイフ投げ師』でミルハウザーに嵌る
スティーヴン・ミルハウザー 柴田元幸訳 ミルハウザーの本は何冊か買ったが、読み通したのはこの本が最初だ。 どうして読み通すのが難しいかというと、文章が濃密だということだろう。 うまくそのリズムに入り損ねると読めない。 しかし嵌ってしま... -
『となりのカフカ』でカフカを好きになる
池内紀 聞いたことのあるタイトルだな、と思って考えていて、ひとつはとうぜん『海辺のカフカ』なのだが、もうひとつは『となりのトトロ』だったのね。 この本はカフカについて知るための「初級クラス」の本だという。 しかし、密度が濃くて、じゅ... -
『百鬼園随筆』でユーモアをまなぶ
内田百閒 内田百閒は初めて読んだ。 随筆というよりは短編小説という感じがする。 借金のことばかり書いている。 本人にとってはきつい話なのかもしれないが、あまりきつそうに見えない。 常にユーモアを持ってじぶんのことすら見ている。 わたしなどはじ... -
『ホテルルワンダ』は単におもしろい
テリー・ジョージ監督 ルワンダという国がどこにあるのかも知らなかったし、もちろんルワンダ紛争のことなんか知らなかった。 それでもこの映画は面白い。 作り手に啓蒙しよう、という気持ちはたぶんほとんどないからだ。 民族間の内戦により、大量虐殺ま... -
『死をポケットに入れて』はなかなかすごい
チャールズ・ブコウスキー 中川五郎訳 ブコウスキーは73歳で死んだ。 この本はブコウスキーが71歳から72歳まで書いた日記だ。 それまでタイプライターで執筆していたブコウスキーがMacを手にしたのを契機に日記を書き始めたのだという。 ... -
『バブルへGO』はおもしろかった
『バブルへGO タイムマシンはドラム式』馬場康夫監督 これはくだらないけど面白かったなあ。 何が面白かったのか考えてみた。 ・タイムスリップものが好き。 『バックトゥザフューチャー』や『時をかける少女』って好きなんです。 『バックトゥ』... -
『間宮兄弟』を見た
森田芳光監督 録画しておいた『間宮兄弟』を見た。 テレビの連ドラにすれば良かったんじゃないかな、と思った。 ファンタジーでもないし、かといって身に染みる話でもない。 原作を読んでいないけど、愛だの恋だのの要素を表向き上完全に排除してしまった... -
「Takeshi’s」
北野武監督 テレビでやっていたのを録画して見た。 スターのビートたけしと、コンビニで働きながら芝居のオーディションを受ける北野武のふたりの話。 構造についてはもう一度見直してきちんと整理しないとよく分からない。 頭が悪いので。 ただ、整理して...