池上彰 佐藤優 松岡正剛 碧海寿広 若松英輔
角川書店
第Ⅰ部は池上さんと佐藤さんの対話。
第Ⅱ部は若松さんと碧海さんの講演。
第Ⅲ部は松岡さんによる論点整理と、全員によるパネルディスカッション。
そうそうたるメンバーだし、タイトルも刺激的なのでかなり期待して読んだ。
さくっと読めるので、問題点のありかを確認するにはいいです。
佐藤さんがあとがきでこう言っています。
このように、無自覚のうちに危険な宗教を信じていることに、本書を読んで読者が気づいていただけるとうれしい。
無自覚な宗教としてはたとえば「拝金教」「出世教」「受験教」といったものも含まれます。
お金がすべてだぜと言い切れる人は拝金教ですが、私たちほとんどが紙切れの呪術に惑わされています。
碧海さんの本は読んだことがなかったけれど、おもしろそうなので読んでみたい。
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佐藤優さんは沖縄出身ですが、そのお母様はプロテスタントで社会党支持者だったのに、こっそりと靖国神社へ行っていたのだそうです。
それは沖縄戦でなくなった人たちや自分のお姉さんは、靖国に祀られていると信じているからだったと言います。
宗教は理屈で割り切れるものではない、ということの例となるいちばんいい話でした。
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